10月27日からはじまった「ゴットンアートマジック ~アートでよみがえる、この国の火床」(11月25日まで)。
田川市と田川郡川崎町内の4つのエリアで開催されています。
このアートイベントは、昨年ユネスコの世界記憶遺産に認定された炭坑の絵師・山本作兵衛の炭坑記録画101枚(ユネスコ認定は田川市石炭歴史博物館所蔵作品。
こちらの展示は嘉麻市所蔵や西日本新聞社、また個人所蔵の作品)の展示と、3つの商店街などで展開される現代美術展の2本立てというユニークな試み。
メイン会場
写真はチロルチョコでできたボタ山(チロルチョコは田川の松尾製菓の商品)
かつて石炭産業で沸いたこの地域は、炭坑の施設である二本煙突や堅坑やぐら、往時の面影を残す商店街など、町中にその名残を見ることができます。
現代美術の作品が展示されている場所は、商店街の空き店舗や営業している店舗、閉店したスナック、倉庫、喫茶店、ギャラリーなどさまざま。
「よくぞ見つけました!」、「よくここを貸してもらいましたね~」と思うくらい、地元の人も足を踏み入れたことのないようなディープな場所が多いのもこのイベントの特徴です。
それは、地元の人が企画をあたため、長い間培った地元との関係性のなかで結実していったものだと感じました。
また、筑豊の若手アーティストたちをまとめて見る絶好の機会ですし、全国区で活躍しているアーティストたちが筑豊でどんな作品を展開しているのか、その辺も注目です!
でも筑豊ははじめて…という方に、このイベントの回り方の一例をご紹介しましょう。
まずは手書きマップをゲットしてください(田川後藤寺駅、田川伊田駅、川崎駅、田川記念会館、各商店街インフォメーションブースにあり)
ただ、田川エリアが初めての方には詳細が分かりづらい部分もあります。
その場合は、こちらのゴットンアートマジックgoogleマップがおススメ。
簡単な作品解説も嬉しいです。
スマホの方は歩きながらチェック!
メイン会場・総合案内がある「田川記念会館」
ガイド本(500円)作家略歴と作品解説、展示場所、田川グルメ情報掲載
また、各エリア3か所以上を押すとくじ引きできます。
景品がすごい!なんと昭和の懐かしいかなりレアなおもちゃたち!
子どもより親が必死になりそうです。
(くじ引きは、メイン会場・各商店街インフォメーションブースでできます。ほとんど1点もの、狙ってください)
☆マークは、せっかくなら回りたいお勧めの場所です
1 【伊田エリア】
最初にメイン会場「田川記念会館」を目指します。
総合案内所であり、事務局もこの中に。ここで山本作兵衛展とオマージュ展を鑑賞。
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徒歩約15分 「現代美術ギャラリーto.ko.po.la」 http://www.tokopola.com/
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☆徒歩約10分 田川市美術館(11月10日~「炭坑の版画家 千田梅二とうえだひろし展」開催)
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☆徒歩約10分 料亭あをぎり
初代田川市長邸で近代建築遺産。ランチは名物くじら料理をどうぞ。(筑豊の女性アーティスト展「エコール・ド・チクホウ」11月25日まで開催中)
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外矢智之作品(公園内の立体) *あをぎりの目の前
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ユキンコアキラ(壁画) *あをぎりすぐ下、道路に面した壁に公開制作予定
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コメグラ(中村禎仁) *かつての米蔵。2階の展示は必見。場所が分かりにくいので、事前に総合案内所で要確認。
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徒歩で5分 踏切超えて伊田商店街へ
2 【伊田商店街】
手書きマップの①あたりに出ます
①河村陽介(小さい子も遊べるような作りです)を見て、苗物やさんを右へ
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②安部泰輔「ふたご屋」 その場で絵を描くと、その場でぬいぐるみオブジェに仕上げてくれます(1日10組限定・参加費1,000円)。石炭と石灰を模した「おせきたん」「おせっかい」グッズはここでしか買えません!
会期中、どんどん作品が増えていきます。奥のブースには過去の作品も。かなり充実している会場です。
ちなみに我が家の子になったおせきたん、おせっかい。
緑色のは「マイナスイオン」。
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③伊藤明美・水口耕一・渡仁(陶芸)
④加茂恵介 *こちらは伊田商店街内案内ブース兼になっています
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伊田商店街を出て、すぐ前の道をわたり、駅方面へ。
するとすぐに⑤L PACKのお二人
元喫茶店でコーヒーがいただけます(有料)。
ただし、お二人は会期始まりから約10日間のみの滞在。
その後は絵画作品等で雰囲気をお楽しみください。
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⑥中住絵画教室
猛烈におススメします!
子どもが作兵衛さんの絵をみてインスピレーションを得て描いた絵。すごいです。
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☆田川市石炭歴史博物館
JR伊田駅横のトンネルを抜け右に進んでいくと、やぐらと二本煙突が見えます。
そこが博物館、ユネスコ認定の作兵衛原画の展示のほか、筑豊の炭坑の歴史に触れられます。おススメです。途中坂道なので、疲れた方はタクシーで。
↓伊田駅方面に戻る
*ここからJR、バス、タクシーで後藤寺商店街エリアへ。およそ10分
3【後藤寺商店街エリア】
*タクシーなら田上家具店あたりで降りる
*阿部浩二作品は商店街の中の店舗に点在しています。最初にメイン会場か各インフォメーションブースで阿部浩二マップをゲットしてください。
⑮オーギカナエ⑯原まどか2階にも展示があります
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⑭福家政範*後藤寺商店街内インフォメーションブースもここに
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⑩岩永ハナエ⑪吉川晶⑫佐土嶋洋佳⑬GAKU
後藤寺銀座 こちらも必見。時が止まったかのような横町。
*⑬は11月1日現在未完成
こちらが入口
ここを進んでいきます。
覚悟してください。
かなりディープです
⑩岩永ハナエさんの会場。
2階の窓からぜひ外を覗いてください。なかなか見られない「裏面」の景色です。
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⑧桃坂豊
⑨熊本伴
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⑥⑦地元参画ブース
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ここで屋根のある商店街は終わり
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⑤園こうじろう
↓道を渡って
④まるやまももこ
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③映画愛好会(映画の看板。秀逸です)
②塩塚隆生
①ギャラリー無量無辺
徒歩でJR田川後藤寺駅へ (約7分)
JRで2駅、豊前川崎駅下車
4 【川崎町エリア】
駅を降りてすぐ目の前の①黒田征太郎ブースが川崎町内インフォメーション
*ちなみに駅前のヴィーナス像は一見の価値あり。
頭に焼きついて離れません…
①黒田征太郎 原口良子 赤坂小梅写真展
炭坑で使われた貴重な道具等の展示も
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②藤田洋三
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③ウシジマヒトシ(黄色の巨大な立体作品!)
これを目印に右に入ったところが商店街(ちなみに屋根がない)
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④川崎町文化連盟 なぜかレアな過去の『平凡』が!保存状態もよい
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⑤植木好正
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⑥後藤文嗣 *展示は11月5日以降予定
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⑦二宮圭一
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⑧⑨⑩地元参画ブース
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⑪佐土嶋文香 小川かおり
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⑫鈴木淳 半分シャッターが閉まっていて、入り口が分かりにくいですがぜひ
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⑬ごうき・ちゃん 藤本郷
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⑭さとうりさ
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⑮長野聡史
終わり 帰路へ
美術館・博物館を除いた40か所すべてを迷わず車で回って約3時間弱かかりました。半日~1日かけて楽しむ感じでしょうか。
福岡からだと、高速バスが便利ですね(JRは途中乗り換えがあります)
その場合、後藤寺エリア→伊田エリア(メイン会場)→伊田商店街エリア→川崎エリア→後藤寺戻りでもいいかも。
ランチをどのエリアで食べるかによっても、回り方が変わってきますよね。
会期中、各種イベントもありますのでHPで確認してください
最後に基本情報
ゴットンアートマジック
2012年10月27(土)~11月25日(日)10:00~18:00(入場は17:30まで)
「山本作兵衛展」 入場料一般800円
現代美術展 無料
■参加アーティスト
阿部 浩二
安倍 泰輔
伊藤 明美
岩永 ハナヱ
植木 好正
牛嶋 均
エルパック
オーギ カナエ
小川 かおり
加茂 恵介
川村 陽介
GAKU
国盛 麻衣佳
熊本 伴
黒田 征太郎
ごうき・ちゃん
後藤 文嗣
さとう りさ
佐土嶋 文香
佐土嶋 洋香
鈴木 淳
鈴木 昭男
外矢 智之
園 こうじろう
田中 信太郎
長野 聡史
中住絵画教室
中村 禎仁
二宮 圭一
原 まどか
藤田 洋三
藤本 郷
まるやま ももこ
水口 耕一
望月 ゆうさく
桃坂 豊
ユキンコアキラ
吉川 晶
レインボー岡山
渡 仁
主催 NPO法人アイアートレボ(電話0947-46-2218)、西日本新聞社、TVQ九州放送
私がかつて行ったことがあるお食事処
【伊田エリア】
料亭あをぎり(くじら料理・和食)
中華料理 華扇(かせん)
朝日屋 (田川名物ホルモン鍋)
【後藤寺エリア】
森本うなぎ(せいろ蒸し)
もやしそば己城(フッコー食堂直伝の味)